虚偽・誇大広告に騙されてしまったら~不当景品類及び不当表示防止法について~
消費者は、商品などの表示や販売店の広告を参考にして商品やサービスを購入することが多いでしょう。
しかし、販売店などの事業者と消費者との間では、その情報の量や質、交渉力に圧倒的な格差があることがほとんどです。
そこで、不相当な表示・広告によって消費者が不利益を被らないように法律による規制があり、大きく分けて次の視点による分類ができます。
①安全性や品質の表示・広告に関する規制
②商品等の内容や取引条件・契約条件の表示・広告に関する規制
なお、統一的に広告・表示を規制する法律はなく、個別的な法律によって規制されているのが現状です。
②について、消費者が適切に取引をすることができるようにするために、独占禁止法、景品表示法、不正競争防止法が、取引条件や契約内容の表示・広告に関する規制を、横断的に規制をしています。
「誇大広告」といっても、広告である以上、ある程度の美化はつきものです。しかし、誇大しすぎる広告は、消費者が害されるおそれがあります。そこで、商品やサービスを紹介する広告の内容は、景品表示法という法律で、一定の規制があり、これに反するものは不当表示として扱うことで、消費者保護を図っています。商品やサービスの内容について、実際よりも良いものに見せるような、誇張や誇大表現が一般的に許容される範囲を超えると認められるものは、「優良誤認表示」とされ不当表示となります。
また、商品やサービスの価格や取引条件について、実際よりもお得であると思わせるような、自社に不利になる価格を表示しなかったり、内容量をごまかしたりなど、実際著しく利益があると勘違いさせるものは、「有利誤認表示」として、不当表示に当たります。
さらに、「※個人の感想です」といった文言がある場合、何に対して個人差があるのか、具体的にどのような条件があるのかなど、打消し表示を読んだだけでは内容が理解できない場合には、不当表示になるおそれがあります。その他、食品の産地やブランドの偽装、データの水増し、実際には売約済みの不動産優良物件を、客引きのために表示しておくなど、誤解を招くような表現・広告も、禁止されています。
以上のような誇大広告につられて商品やサービスを購入したら、思っていたものとはかけ離れていた、騙された、という場合には、まず、被害内容と証拠物をまとめることから始めましょう。事業者名、連絡先、WebサイトのURL、広告の掲載場所、日時、チラシの現物、実際に届いた商品や、サービス内容の記録、明細書、納品書、支払いが分かる請求書、領収書など、公的機関に相談するなど、なんらかの手続きをとる際に必要となってくるものがあります。また、どのような内容の広告で、どの点に魅力を感じ、何が騙されたと感じるのか、実際の商品、サービスと広告のどの点で違いがあったか、そしてそれによりどのような損害があったか、などを記録しておくと良いでしょう。
また、契約の解除や購入を取り消したい場合には、クーリングオフ制度を利用することも選択肢の一つです。もっとも、クーリングオフが可能な販売や取引対象は、特定商取引法に定められており、限られており、すべての取引に適用できるわけではないため、確認をする必要があります。特に、通信販売には冷静な判断ができないまま契約をしてしまった消費者を保護するというクーリングオフ制度の趣旨が妥当しないため、適用がないことには注意が必要です。
虚偽・誇大広告の業者が分かっている場合には、受けた損害の補償を求めて、損害賠償請求ができる可能性があります。
詳しくは専門家にご相談ください。
当事務所では、多摩地域を中心に、東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県、山梨県を周辺にお住まいの皆様からのご相談を承っております。
虚偽・誇大広告に関するあらゆる問題に対応しておりますので、お困りの際にはお気軽に当事務所までご相談ください。
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略 歴 |
2004年 司法書士試験 合格 2005年 簡裁訴訟代理等関係業務認定試験 合格 2016年 桑原司法書士事務所を開設 |
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所 属 |
東京司法書士会員 第5316号 簡裁訴訟代理等関係業務 認定(認定番号第401261号) 東京司法書士会主席相談員 法テラス契約司法書士 |
趣味 好きなもの |
美術館・博物館・史跡巡り 歴史:主に武家時代 スイーツ:チョコレート・薯蕷饅頭など和洋問わず |
事務所概要
名称 | 債務整理・民事トラブル相談.com 運営:桑原司法書士事務所 |
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