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債務整理をしても賃貸契約は継続できる?条件や注意点など

債務整理手続きを利用した場合には、債務が減額される、免除されるといったメリットがある一方で、デメリットもあります。

債務整理手続きの利用をお考えの方からいただく相談として、債務整理後に今住んでいる賃貸の継続利用ができるかといったものが非常に多くなっています。

当記事では、債務整理後の賃貸契約の継続について詳しく解説をしていきます。

債務整理とは

まず債務整理について簡単に説明をしていきます。

債務整理手続きには、任意整理、個人再生、自己破産があります。

任意整理と個人再生は債務そのものだけではなく、遅延損害金や利息などを控除した上で、債務者の経済状況に合わせて債務の額を減額していく手続きのことをいいます。

自己破産は処分可能な財産を処分した上で、今後の債務の支払いを免除するものです。

 

債務整理手続きにはそれぞれの特徴に応じたデメリットが存在しますが、共通する点としてはブラックリストへの掲載があります。

ブラックリストとは俗称のことであり、正しい理解としては信用情報機関に事故情報が登録されることを指します。

登録期間は5年から10年です。

 

信用情報機関に事故情報が登録されている期間中は、新たにクレジットカードを作成する、ローンを組む、分割払いを利用するといったような、支払い能力の信用に関わるものが利用できなくなります。

 

そのため、賃貸契約についても継続することができないのではないかと不安になる方がいらっしゃいます。

 

実際のところ、債務整理を利用した後の賃貸契約への影響については次に解説をいたします。

債務整理後の賃貸契約への影響と継続のための条件

基本的に債務整理前から契約をしているアパートなどの賃貸契約には、債務整理したこと自体が影響を及ぼすことはありません。

債務整理をしたからといって住んでいるアパートを追い出すことができるといった法律は存在しないため、債務整理を理由に賃貸契約が一方的に解除されるといったことはありません。

 

また、債務整理前から契約をしている賃貸契約の更新時については、借地借家法第28条にある建物賃貸借契約の更新拒絶等の要件としての正当事由に当てはまらなければ、賃貸契約の更新に影響はありません。

 

しかしながら、債務整理後の賃貸契約の継続が難しくなってしまう場合もあります。

もっとも、家賃を滞納している場合には、賃貸契約が解除されることがあります。

賃貸契約には信頼関係破壊の法理というものがあり、賃貸人と賃借人の間の信頼関係が著しく破壊されたと認められる場合でなければ、貸主側が一方的に契約を解除することは認められません。

 

家賃の滞納がある場合でも1ヶ月程度であれば解約される可能性は低いです。

しかし一般的に3ヶ月以上家賃を滞納してしまっている場合には、信頼関係が破壊されたとして、賃貸契約の解除のリスクが高くなってしまいます。

 

すなわち、賃貸契約の継続のための条件としては、家賃の支払いを滞りなく行うことが大前提であるといえます。

賃貸契約中の方が債務整理する場合に注意するべき点

①信販系の保証会社の場合には更新を断られる可能性がある

賃貸契約の契約更新の際に、保証会社によっては審査があって更新を断られてしまう場合もあります。

基本的に信用情報機関を参照する保証会社は、クレジットカード事業や貸金業も営んでいることがあるため、審査に影響が出ることが多くなっています。

上記のような信販系ではない保証会社であれば信用情報機関の確認は行わないため、家賃の滞納歴などがなければ、更新契約の審査が通ることがあります。

この場合、貸主や不動産管理会社と相談して、新たに保証会社をつけたり連帯保証人を立てたりするといったことが考えられます。

 

②新たに賃貸契約を締結するのは難しい

上記で債務整理前に締結した賃貸契約に関しては、基本的には債務整理をしたことそのものが影響を及ぼすことはないと解説しましたが、新たに賃貸契約を結ぶとなると、こちらは非常に厳しくなることが多くなっています。

その理由が冒頭でも説明したブラックリストの存在です。

もっとも新たに賃貸契約を結ぶ場合であっても、保証会社を選べば入居審査に通ることはあります。

そのほかにも公営住宅などであれば、債務整理の影響によって審査落ちになるという心配はありません。

 

③家賃をクレジットカード払いにしている場合には事前に対処が必要

家賃をクレジットカード払いに設定している場合、債務整理によってクレジットカードの作成や使用ができなくなってしまうため、支払方法を事前に口座振替などに変えておかなければならないことにも注意が必要です。

債務整理は桑原司法書士事務所にお任せください

債務整理手続きは、しっかりと専門家と相談をした上で利用することで、さらに債務で苦しむことはなくなるため、借金問題でお悩みの方は早い段階で相談することをおすすめします。

桑原司法書士事務所では、債務整理に関する分野も専門的に取り扱っておりますので、現在借金問題でお悩みの方はお気軽にご相談にお越しください。

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司法書士桑原 博史くわばら ひろし
略 歴

2004年 司法書士試験 合格

2005年 簡裁訴訟代理等関係業務認定試験 合格

2016年 桑原司法書士事務所を開設

所 属

東京司法書士会員 第5316号

簡裁訴訟代理等関係業務 認定(認定番号第401261号)

東京司法書士会主席相談員

法テラス契約司法書士

趣味
好きなもの

美術館・博物館・史跡巡り

歴史:主に武家時代

スイーツ:チョコレート・薯蕷饅頭など和洋問わず

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